建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

5-1 エンドタブの処理

スチールタブは溶接後「数ミリ残して切断しなさい」という人と「そのままでよい」という人がいますが、どちらが本当でしょうか?

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A

一般に、溶接の始終端には溶込み不良やブローホールなどの欠陥が生じやすいため、これらの欠陥を母材外に逃す目的で、エンドタブ(スチールタブ)が使用されてきました。そのため、エンドタブ部分は完全な溶接となっておらず、欠陥も非常に多いわけです。さらにエンドタブと母材との間には、その構造上必然的にすきまが生じます。

これらの理由により、エンドタブ周辺には大きな応力集中が生じ、応力伝達に何らかの悪影響を及ぼすものと考えられてきました。そのため、梁柱接合部のT型突合せ溶接部においては、エンドタブを5mm程度残して切断し、必要に応じて接合部をグラインダーなどで仕上げるという方法が一般的に採用されてきました。

最近になり、多数の実験や破壊力学に基づく研究により、エンドタブはそのまま残しても特に問題がないということが明らかになってきました。

従って、クレーンガーターなどの低応力高サイクル疲労を受ける場合や、建方時に鉄筋が当たる場合などを除き、エンドタブは切断する必要はありません。ただし、低応力高サイクル疲労を受ける箇所は、切断後グラインダーなどでていねいに仕上げることが必要です。

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