建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

8-2 製品検査、現寸検査及びテープ合わせ

 立会製品検査では、建方納期に十分な余裕があるにもかかわらず、監理者、役所の担当者の日程が合わず、無理な工程となり、残業代が増えるなどコスト負担になる場合があります。

 また、現寸作業は、現在CADで行われているにもかかわらず、実施を求められる場合があり、コスト増に繋がっています。さらにテープ合わせは、JIS規格品を使用しているので、不要ではないかと考えます。これらの問題をどう扱ったらよいのか教えて下さい。

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A

 立会製品検査は品質管理上、必要な項目であり、十分な余裕を持って相手先に依頼し、できるだけ早く時期を決定する努力が必要です。

 現寸作業の実施を求められるとありますが,「現寸作業」は製作工程の一部であって社外より指図を受ける筋合いのものではありません。しかし,「現寸作業」が「床書き現寸」を指しているのであれば,客先が,細部の収まりやディテールの確認をしたいという意味合いなどがあるものと考えられ,設計者や工事監理者などと会話できる数少ない機会でもあるので、その意義を考えて対応することが必要です。

 現在、工事現場でテープを使っている例は少なくなっています。従って、テープ合わせの意味も薄れてきていると考えられます。
 しかし、実際に鋼製巻尺を使用する場合は、1級品であっても定められた許容差に基づいて製造されているためそれぞれの巻尺の長さには差があり、また古いテープを使っている場合、テープが延びているケースも考えられます。このような状況であれば相互の目盛の差を確認する必要があり、適切に対応することが望ましいと考えます。

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