建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

6-7 アンカーボルトの出が多すぎる場合の対処法

 アンカーセット別途工事で、アンカーボルトの出が、出すぎてベースにナットがかからない場合、一般的にはどのように修正案を出したほうがよろしいでしょうか。また、ベースからねじキリまでの距離(※)は、最大何mmまで許せるものですか。

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A

 コンクリート天端位置は正しい、ベースモルタルの高さも正しいとします。

 この場合、アンカーボルトの頭が出すぎるということは、コンクリート中の長さが短くなっているということが考えられます。この長さ(定着長さ)については、例えば建設省告示1456号(告示平12建告第1456号)に「アンカーボルトの基礎に対する定着長さがアンカーボルト径の20倍以上」という規定があります。また、日本建築学会の鋼構造接合部設計指針等でも定着長さは20d以上必要としています。

 従ってご質問の事例ではこの長さが確保できているかを確認する必要があります。

 この長さが確保できていない場合は当然設計者・監理者の判断となりますが、アンカーボルトの設置をやり直すしかないと思います。

 もし定着長さが確保できているとすればアンカーボルトの長さが長すぎたということになります。この場合はダブルナットとして上側ナット面からねじ山が3山以上出るようなる厚さの座金を使うことが考えられます。

 なお、他のケースと同様、客先と協議すべきと考えます。

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