建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-64 1本の柱に3方向の梁からの取合い

 屋根なし鉄骨表しの梁に対して、平面図①のようにボルトが干渉して収まらない場合、平面図②のように中心部梁の継手を伸ばして取り合うのが良いのでしょうか?

 また、平面図②中心部梁の本締めでは、電動トルクコントロールレンチシンプルトルコン(ナットランナー) が入らないので、トルクレンチでの本締めとなるのでしょうか。

 一番良い取合い方法をおしえてください。


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A

 図1に示す仕口タイプにディテールを変更する案が考えられます。この場合、意匠、構造、施工及び製作コストの調整が必要となりますので、設計・監理者および施工者に提案し承認・承諾をお願いすることとなります。
 なお、柱仕口部において、仕口ウェブを仕口フランジより長くするタイプの設計の場合は、仕口ウェブが座屈、曲がり等を生じることがあるので注意して下さい。


図1 仕口タイプにディテールを変更する案

 平面図②(下の図2)のディテールを採用する場合、先ず、一部の長くなるガセットプレートが設計上で座屈等が生じないか設計・監理者及び施工者に確認する必要があると思います。
 また、ご質問にあるトルクレンチでの本締めは可能と考えますが、トルクレンチを使用する方法においてもガセットプレート間での高力ボルトの挿入及びトルクレンチでの本締めを行うことができる寸法(図2中の赤矢印間の距離)が確保できているか、確認が必要と考えます。


図2 ガセットプレートを長くする場合

 どちらの案に対しても、変更ディテールは、設計・監理者及び施工者の確認、施工の可否、コストの確認が課題となると思います。

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