建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-18 摩擦面の赤さびと黒さびの違い及び赤さび確保の方法は

 摩擦接合面の赤錆発生の処置をきちんと採ったのですが、現場で接合面が黒錆状態となってしまいました。この場合の処置はどうすればよいのでしょうか。

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A

 摩擦接合面は、法的な規定により赤錆面かブラスト処理面としなければならないことになっています。そこで黒錆面が問題となる場合があります。

 一度赤錆面とした後で接合面を密着させておくと、酸素の欠乏により、黒錆面となることがあります。化学成分で見ると、赤錆は、Fe2O3ですが、黒錆は、Fe3O4です。この場合、黒錆面でも十分なすべり係数が確保されていますので、特に問題はありません(注4)。従って、特別な処置は必要ありません。

 なお、黒錆面となることを防ぐには、赤錆面とした後、接合面に番線などを挟んで酸素が欠乏しないようにするのがよい方法です。

(注 鉄構技術 2012年2月号 鉄骨Q&A)

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